「また、うちの駐車場に知らない車が停まっている…」
無断駐車に悩まされていませんか?マンションの駐車場や店舗前のスペースに、知らない車が勝手に停められていたら、不安やストレスを感じることでしょう。

無断駐車は、迷惑なだけでなく、トラブルに発展することもあります。
本記事では、無断駐車の概要から、法律的な観点、具体的な対処方法まで、初心者にも分かりやすく解説します。

駐車場の形態別の予防策も紹介しますので、ぜひ参考にして無断駐車からあなたのスペースを守りましょう。

1.無断駐車とは?

無断駐車とは?

無断駐車とは、その土地の所有者や管理者の許可を得ずに、勝手に車を駐車する行為を指します。
この行為は他人の権利を侵害し、法律的には「不法行為」として扱われることがあります。特に、駐車場を運営している方やマンション・アパートの所有者にとっては、無断駐車が大きな問題となることが多いです。

1-1.公道での無断駐車

公道での無断駐車は、「道路交通法」に違反するため、警察に通報すれば取り締まりの対象となります。
たとえば、駐車禁止の標識がある場所や、車庫の出入り口の前などに車を停める行為は、駐車違反や駐停車違反と見なされます。

これらの違反は、反則金を支払うことで刑罰を免除される場合もありますが、悪質なケースでは罰金や前科がつくこともあります。

1-2.私有地での無断駐車

一方で、私有地での無断駐車は公道とは異なり、「道路交通法」などの法律が直接適用されないため、警察が対処することが難しくなります。
私有地への無断駐車は、一般的に「民法」に基づく不法行為として扱われますが、具体的な対応を取るには注意が必要です。

2.無断駐車はどの法律に引っかかる?

無断駐車は、さまざまな場面で問題を引き起こし、法律に違反する行為です。
しかし、駐車されている場所によって適用される法律が異なるため、それぞれのケースに応じた対策を講じる必要があります。ここでは、公道や私有地での無断駐車がどのような違法行為になるのかを詳しく説明します。

2-1.公道での無断駐車

公道での無断駐車は、主に「道路交通法」や「車庫法」に違反する可能性があります。

道路交通法違反

自宅の前や歩道などに無断で車が止められている場合、「道路交通法」に基づく駐車違反駐停車違反に該当することがあります。特に、道路の曲がり角や狭い場所に駐車されると、通行の妨げとなり危険です。

駐車禁止の標識がある場所ではもちろんですが、標識がなくても駐車が禁止されている「法定禁止場所」という区域も存在します。
たとえば、車庫の出入り口から3メートル以内の場所に車を止めることは、たとえ自分の車であっても違反です。

もし違反が確認されると、反則金として1万円から1万8千円が課される場合があります。
さらに、悪質な場合は刑罰が科せられる可能性もあり、放置駐車違反となれば15万円以下の罰金が課せられます。

車庫法違反

また、公道に長時間駐車する場合、車庫法(自動車の保管場所の確保等に関する法律)にも違反することがあります。この法律は、自動車を道路上で保管することを禁じています。

具体的には、同じ場所に12時間以上駐車する行為や、夜間に8時間以上駐車する行為が車庫法違反にあたります。違反した場合、刑事罰が科せられ、3か月以下の懲役または20万円以下の罰金が課せられる可能性があります。

2-2. 私有地への無断駐車

私有地への無断駐車は、多くの人が頭を悩ませる問題です。
月極駐車場やマンションの駐車場、空き地などに勝手に車を止められてしまうと、トラブルが発生しがちです。

残念ながら、私有地での無断駐車は、道路交通法や車庫法が適用されません。そのため、公的な取り締まりを期待することはできないケースが多いです。

ただし、無断駐車が民法上の「不法行為」に該当する可能性があります。
私有地に無断で車を止める行為は、他人の土地を勝手に使用しているため、土地の所有者や契約者の権利を侵害しているとみなされます。
この場合、土地の所有者は、無断駐車によって生じた損害について賠償を請求できる権利があります。

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3..無断駐車に対応する際に知っておくべき注意点

駐車場を運営している方や、自宅の駐車場に無断駐車されて困っている方など、無断駐車に悩まされている方は少なくないでしょう。
しかし、無断駐車への対応は、法律に抵触しないよう慎重に行う必要があります。
この記事では、無断駐車に対する正しい対処法と、やってはいけないことについて詳しく解説します。

3-1.実力行使による仕返しは違法

無断駐車に対して、レッカーで車を移動させたり、タイヤをロックしたりする行為は、法的に認められていません。
これは「自力救済」と呼ばれ、法律を介さずに自分の力で問題を解決しようとする行為です。
無断駐車されたからといって、感情的に対応してしまうと、逆に法律違反として訴えられるリスクがあるため、注意が必要です。

  • 自力救済に該当する行為の例
  • 車体に傷や汚れをつける
  • 張り紙をのり付けして貼る
  • レッカーで車を強制的に移動させる
  • タイヤをロックして動けなくする
  • 無断駐車の車の前に車を停めて出られなくする

これらの行為を行うと、無断駐車をした相手から損害賠償を請求される可能性もあります。感情に任せて行動することは避け、冷静な対応を心掛けましょう。

3-2.罰金は請求できない

駐車場や私有地に「無断駐車の場合は罰金◯万円」と書かれた看板を見かけることがありますが、これは法律的に効果がありません。
たとえ看板に罰金額を記載しても、無断駐車をした人に対してその金額を請求することはできません。

法律に基づかない罰金を請求してしまうと、逆に脅迫行為として訴えられるリスクがあるため、ペナルティーとして罰金を設定するのは適切な対応とはいえません。

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4.無断駐車、警察は動いてくれる?法律のからくり

無断駐車に困ったとき、警察に通報すれば解決してもらえると思う方も多いでしょう。
しかし、警察が対応できるかどうかは駐車された場所によって異なります。以下に、公道や自宅敷地内、その他の私有地での警察対応の可否について詳しく解説します。

4-1.公道における無断駐車への対応

公道における無断駐車は、道路交通法によって規制されており、警察が介入できるケースです。
たとえば、自宅前の公道や駐車場入口付近での無断駐車がこれにあたります。道路交通法第44条・第45条では、以下のような場所での駐車が禁止されています。

  • 駐車禁止の標識がある場所
  • 車庫や駐車場の出入口から3メートル以内の場所
  • 交差点の角から5メートル以内の場所
  • 消火栓から5メートル以内

もし、これらの場所に無断で車を駐車された場合は、警察に通報し、警察が違法駐車として対応してくれる可能性があります。必要に応じて、車の移動も依頼できるため、公道での無断駐車に関しては比較的解決しやすいです。

4-2.自宅敷地内への無断駐車

自宅の敷地内に無断駐車された場合も、場合によっては警察に相談できます。
刑法第130条では、「住居侵入罪」や「建造物侵入罪」として扱われることがあるからです。この法律は、他人の敷地や建物に許可なく侵入する行為を禁じています。

ただし、必ずしも住居侵入罪が適用されるわけではありません。
状況に応じて警察が対応してくれる場合もありますが、無断駐車された場所が自宅に隣接しているかどうかが判断の基準となることが多いです。

4-3.月極駐車場などのその他の私有地

月極駐車場や商業施設の敷地内など、自宅以外の私有地での無断駐車に対しては、警察の介入は基本的に期待できません。
これは、民事不介入の原則があるからです。警察は、個人間のトラブルや権利の侵害に直接介入することができないため、このようなケースでは、民事的な解決手段を取る必要があります。

無断駐車は民法第709条の「不法行為」に該当し、場合によっては損害賠償を請求できることがあります。
しかし、これは当事者間の話し合いや法的な手続きが必要で、警察が直接的に取り締まることはありません。

4-4.私有地での警察のサポート

私有地で無断駐車された場合、警察が全く対応してくれないわけではありません。
たとえば、警察が無断駐車している車の所有者を調べ、連絡を取ってくれることもあります。しかし、これが必ず成功するわけではなく、すべての無断駐車ケースで効果があるとは限りません。

また、駐車されている車が盗難車である可能性や、別の犯罪に関与している可能性がある場合、警察がさらに踏み込んで調査することもあります。このような特殊なケースでは警察に相談する価値があります。

5.無断駐車されたときの対応方法

無断駐車されたときの対応方法

無断駐車された際の対処法についての説明は、以下のように段階を追って進めることが推奨されます。

5-1.管理会社に連絡する

無断駐車を発見した場合は、まず管理会社に連絡しましょう。
他の契約者が誤って駐車している可能性があるため、無断駐車が確定する前に確認する必要があります。
車の特徴やナンバープレート、駐車日を伝え、管理会社が対応する場合もあります。

5-2.警告書を挟む

無断駐車が確認された場合、まずは警告書をワイパーなどに挟んで注意喚起します。
ただし、車に直接貼り付けたりすると、器物損壊に問われる可能性があるため、慎重に行う必要があります。

5-3.警察に通報する

警告を無視され続けた場合、警察に通報することができます。
公道であれば道路交通法違反が適用され、私有地でも場合によっては侵入罪が成立する可能性があります。ただし、民事トラブルの場合は警察が介入できない場合も多いです。

5-4.所有者を特定し、内容証明を送る

車両の所有者を運輸支局や軽自動車検査協会で調べ、内容証明を送る方法もあります。これにより、正式に無断駐車の中止を要求することができます。

5-5.損害賠償請求をする

最終手段として、所有者に対して損害賠償を請求することが可能です。
弁護士を通じて損害賠償請求を行うか、車両撤去や土地の明け渡しを求める訴訟を起こすことができますが、費用や時間を考慮し慎重に進める必要があります。

6.駐車場の形態別、無断駐車の効果的な対処法

駐車場の形態別、無断駐車の効果的な対処法

駐車場で発生する無断駐車は、迷惑なだけでなく、収益に悪影響を与えることもあります。
それぞれの駐車場の形態に応じた無断駐車対策を知り、適切に対応することが重要です。今回は、月極駐車場、コインパーキング、店舗駐車場それぞれの対処法をご紹介します。

6-1.月極駐車場の場合

1. 契約者専用プレートの設置

月極駐車場では、契約者がいることを明確にすることで、無断駐車を防ぐことができます。
各区画に契約者専用のプレートを設置し、駐車場が管理されていることを周知しましょう。これにより、無断駐車を防ぎやすくなります。

2. 障害物を設置する

空いている駐車スペースにコーンやチェーンを設置することで、無断駐車を物理的に阻止できます。
車から降りて障害物を動かさなければならない手間がかかるため、無断駐車を躊躇させる効果がありますが、契約者にも手間が増える点に注意が必要です。

3. 清掃や整備の徹底

駐車場内をきれいに保つことも無断駐車の抑止効果があります。
管理が行き届いている駐車場は、無断駐車しにくいと感じさせるため、定期的な清掃や古くなった看板の交換、草刈りなどを行いましょう。

6-2.コインパーキングの場合

1. デッドスペースをなくすレイアウト設計

コインパーキングでは、ロック板がないデッドスペースに無断駐車が発生しやすいです。
駐車スペースの配置や精算機の位置を工夫し、無駄なスペースを作らないようにしましょう。また、自動販売機や駐輪場を設置してスペースを有効活用するのも良い方法です。

2. バリカーや障害物の設置

簡単に移動できない障害物、例えばバリカーを設置することで、不正な駐車を防止できます。
これにより、無断駐車が物理的に困難になりますが、導入コストがかかる点には注意が必要です。

3. 防犯カメラの設置

無断駐車の抑止力として防犯カメラの設置も効果的です。
特に、カメラが作動中であることを示す看板を掲げることで、さらなる抑止効果が期待できます。初期費用がかかりますが、無断駐車のリスクを減らしたい場合は有効な対策です。

6-3.店舗駐車場の場合

1. 巡回スタッフの配置

店舗駐車場では、スタッフが定期的に駐車場を巡回するだけで、無断駐車の大きな抑止力になります。
ただし、人員配置のコストや手間がかかるため、全ての店舗で行うことは難しいかもしれません。

2. 駐車場機器の導入

駐車場の無断駐車対策として、機器を導入するのも効果的です。
特に、ゲートや自動精算機の設置は、無断駐車を防ぐ確実な方法です。初期費用がかからない契約もありますので、検討する価値があります。

3. 防犯カメラと看板の設置

大きな駐車場では、カメラを設置して管理を強化する方法も有効です。
また、「防犯カメラ作動中」といった看板を設置することで、さらに抑止効果が期待できます。管理を強化するだけでなく、お客様にとっても安心して利用できる環境を整えることができます。

7.コインパーキングにすることで無断駐車対策に

無断駐車に悩んでいるオーナーの方々にとって、効果的な解決策として「コインパーキング形式」があります。
この形式を導入することで、駐車場の利用管理がしやすくなり、無断駐車のトラブルも軽減されることが期待されます。

コインパーキング形式では、利用者が時間単位で駐車料金を支払うため、駐車場の不正使用が減少します。
さらに、特定の利用者、例えば病院やクリニックを利用した患者さんには、無料の駐車サービスを提供することも可能です。この仕組みにより、正当な利用者だけが駐車場を使うことができ、無断駐車を防ぐことができます。

一括借り上げ方式での駐車場経営

もう一つの無断駐車対策としておすすめなのが、「一括借り上げ方式」での駐車場経営です。
これは、土地や駐車場を駐車場管理会社に貸し出し、管理会社が運営全般を担当する方法です。
管理会社は無断駐車のトラブル対応や、不正な駐車車両の取り締まりを行うため、オーナーはそのような問題に煩わされることなく、毎月安定した賃料を得ることができます。

この方式では、管理業務の範囲や契約内容は管理会社によって異なるため、複数の会社を比較して、最適なパートナーを選ぶことが重要です。無断駐車のトラブルに悩むオーナーにとっては、非常に有効な方法です。

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無断駐車の問題は、適切な対策を講じることで大幅に減らすことができます。
無断駐車が発生した際の基本的な対応や、駐車場の形態に合わせた効果的な対策を知っておくことで、あなたの駐車場を守る手助けとなるでしょう。

また、コインパーキングを導入するなど、環境に合った選択肢を検討することも重要です。今できる対策から始めて、無断駐車の悩みを解消していきましょう。

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