コインパーキングの放置車両を防ぐ！適切な対処法や未然に防ぐための方法をご紹介

コインパーキングを運営していると、避けられない悩みの一つが「放置車両」です。
お客様の車が長期間駐車されたままになり、他の利用者が駐車できない状況に頭を抱える経営者の方も少なくありません。

放置車両は、経営に悪影響を与えるだけでなく、場合によってはトラブルの元にもなります。
本記事では、放置車両が発生する原因やその影響、そして適切な対処法や未然に防ぐための方法について、初心者の方にも分かりやすく解説します。放置車両の問題に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

1.放置車両とは？

まず、放置車両とは、長期間にわたって所有者が駐車場や公共の場所に車両を放置した状態を指します。
通常、車が数日から数週間も動かされず、利用者が料金を支払わなかったり、駐車期限を過ぎたりした場合、その車両は放置車両とみなされます。
これがコインパーキングで発生すると、他の利用者が駐車できなくなり、駐車場全体の稼働率が下がってしまいます。

さらに、コインパーキングは比較的自由に出入りができることから、不正利用のリスクも高まります。
放置車両があると、新しい利用者がその場所を使えないだけでなく、周囲に悪影響を与える可能性もあります。
特に、廃棄車両が長期間放置されるケースは、見た目にも悪く、他の利用者にとって不快な印象を与えてしまうでしょう。

2.コインパーキングの放置車両問題、なぜ起こる？

コインパーキングは、私たちの生活にとって非常に便利な施設ですが、ここで頻繁に発生する問題の一つが「放置車両」です。
この問題は駐車場の管理者や所有者にとって大きな頭痛の種となっており、収益に悪影響を与えることもあります。では、なぜコインパーキングでは放置車両が多く発生するのでしょうか？今回は、その理由について掘り下げてみます。

2-1.無人運営で人目につきにくい

放置車両が多い理由の一つは、コインパーキングの運営形態にあります。
多くのコインパーキングは無人で運営されており、利用者の動向を直接監視することが難しいため、人目につかない車の長時間放置が容易です。
そのため、車を長期間放置することに対する心理的な抵抗が少なく、管理の目が届きにくいことから、不正利用が起こりやすくなっています。

加えて、管理者がすぐに異常を発見できないため、発覚が遅れやすいことも放置車両が増える要因です。
利用者が車を放置しても、定期的に巡回する人がいないため、盗難車や事件性のある車両が放置されても気づかれにくいのが現状です。

2-2.料金が予想以上に高くなる

多くのコインパーキングは時間貸し制を採用しています。
最初は短時間の駐車を予定していた利用者でも、予定外に長時間駐車してしまい、その結果、高額な料金が発生することがあります。
支払う額が大きくなると、利用者はその負担に耐えられず、最終的に料金を支払わずに車を放置することも少なくありません。

特に長期間放置されると、駐車料金が膨れ上がり、車両を引き取ることを諦めてしまう人もいます。
このような事態は、管理者にとっては大きな問題となり、車両の撤去や処分にかかるコストも負担増となります。

2-3.廃車目的での放置

コインパーキングにおける放置車両の中でも、特に多いのが廃車を目的とした放置です。
車検が切れたり、修理する価値がないと判断された車両を、処分費用を避けるために駐車場に放置してしまうケースが後を絶ちません。
これは非常に身勝手な行為であり、駐車場のオーナーが最終的にその車両を処分しなければならないこともあります。

実際、車を廃車するには解体費用や運搬費用、リサイクル料金がかかります。
これを避けるために、不正に駐車場へ車を捨てる人も少なくありませんが、これは法律違反であり、深刻な問題です。

2-4.盗難車の放置

コインパーキングには、盗難車が放置されることもあります。
車両が盗難された後、犯人が追跡を逃れるために無人のコインパーキングに車を捨て逃げするケースがあります。
この場合、車両が長期間放置され、発見が遅れることが多く、管理者はその対応に追われることになります。

3.放置車両がコインパーキングにもたらす悪影響

コインパーキングは、私たちの日常生活において非常に便利な存在ですが、その一方で、放置車両の問題が深刻化しています。
放置車両が増えることで、駐車場の管理者やオーナーにとって大きな問題となるだけでなく、一般の利用者にも多大な迷惑をかけることになります。
今回は、コインパーキングに放置車両がもたらす具体的な悪影響について掘り下げてみましょう。

3-1.他の利用者への影響

放置車両の最大の問題点は、他の利用者に迷惑をかけることです。
駐車スペースが限られているコインパーキングでは、放置車両が場所を占有することで、合法的に駐車したいと考える利用者が駐車できなくなります。

その結果、駐車場の利用効率が下がり、駐車場の収益が低下してしまいます。
特に、繁忙期やイベント時には、放置車両が原因で駐車スペースが不足し、さらなるトラブルを引き起こすことも少なくありません。

3-2.駐車場の外観や環境への悪影響

放置車両が長期間駐車されていると、その車両が老朽化し、駐車場の外観を損なう原因にもなります。
車両の劣化が進むと、見た目が悪くなるだけでなく、オイル漏れや錆びなどで環境にも悪影響を及ぼす可能性があります。
これにより、利用者が駐車場を避けるようになり、さらなる利用者減少につながるリスクもあります。

3-3.法的リスクと管理者への負担

放置車両は、不法投棄と見なされるケースが多く、警察の捜査対象になることがあります。
盗難車両が放置されている場合や、所有者不明の車が長期間駐車されている場合、管理者やオーナーはその車両の処理に関わる責任を負うことになります。

また、法的手続きを行わなければならない場合や、警察への通報が必要となることもあります。このように、放置車両は法的なトラブルを引き起こす原因となり、管理者にとって大きな負担となります。

4.放置車両の撤去、簡単にはいかない？

コインパーキングを運営する上で、放置車両は大きな問題となります。
駐車スペースを無断で長期間占有されると、他の利用者が駐車できなくなり、収益にも悪影響が出ます。

では、すぐに車両を撤去すれば良いのかというと、実はそう簡単ではありません。
「自力救済の禁止」という法的な原則があるため、勝手に車両を移動させたり撤去することはできないのです。

今回は、この「自力救済の禁止」の原則や、放置車両の対処方法について詳しく解説します。

4-1.自力救済の禁止とは？

「自力救済の禁止」とは、権利を侵害されたとしても、法律に基づいた手続きを踏まずに、自己判断でその権利を回復してはいけないという原則です。
例えば、コインパーキングに放置された車両があった場合、オーナーや管理者が勝手にその車を撤去することは法律違反となります。

放置車両が迷惑だからといって、自分でレッカー業者を呼んで移動させるなどの行為は、この「自力救済の禁止」に違反する可能性が高いです。

4-2.勝手に撤去するとどうなる？

もし、法的な手続きを無視して放置車両を勝手に撤去した場合、損害賠償請求を受ける可能性があります。
放置車両であっても、所有者にはその車両に対する権利があり、それを無断で動かすことは法的に問題が生じます。

たとえ車両がコインパーキングの運営に支障をきたしていても、適切な段階を踏まないと、最終的には経営者が不利な立場に立たされることになります。

5.放置車両の適切な対処法

コインパーキングに車を停めっぱなしにして、放置されてしまうと、その駐車スペースが使えなくなり、迷惑になることがあります。
しかし、勝手に車を撤去することはできないため、適切な手順を踏むことが重要です。
ここでは、初心者にもわかりやすく、放置車両への対処法を解説します。

5-1.警察への通報が最初のステップ

放置車両を見つけたら、まずは警察に連絡しましょう。
警察は「民事不介入」の原則により、通常は放置車両の対処には積極的に関与しません。しかし、その車両が盗難車だった場合は、刑事事件として扱われ、警察が対応してくれることもあります。

5-2.車両に警告貼り紙を貼る

警察に通報した後、次に行うのは、放置車両に警告の貼り紙を貼ることです。
この貼り紙には、無断で駐車されていることや、速やかに車を撤去するよう求めるメッセージを明記します。警告を出すことで、車の所有者が気付き、連絡を取ってくることも期待できます。

5-3.所有者の特定と正式な警告

警告を貼った後、所有者から連絡がない場合は、車の所有者を特定する必要があります。
これは、車のナンバープレートから運輸支局などを通じて行います。所有者が判明したら、内容証明郵便を送り、正式に撤去を依頼します。このステップは、法的に正当な手続きを踏むために重要です。

5-4. 法的手続きを進める

もし所有者から反応がない場合、次に進むのは法的手続きです。
この段階では、裁判所に車両の撤去を請求したり、損害賠償を求める訴えを起こすことが可能です。弁護士に相談しながら進めるのが良いでしょう。

5-5. 専門業者による撤去

最終的に、裁判所の許可が得られたら、専門の撤去業者に依頼して、放置車両を撤去することができます。
この段階では、すべての法的手続きを完了していることが前提となるため、管理者としては手続きがしっかりと行われているか確認が必要です。

6.放置車両を未然に防ぐための対策

コインパーキングにおける放置車両は、管理者にとって大きな問題です。
放置された車両を処分するためには時間やコストがかかり、またトラブルにも発展する可能性があります。そこで、放置車両を未然に防ぐための有効な対策について説明します。

6-1.監視カメラや警告表示の設置

放置車両を防ぐために、まず考慮すべきは監視カメラの設置です。
監視カメラがあることで、駐車場内の状況を常に確認でき、不審な動きや違法な駐車を早期に発見することができます。
また、監視カメラがあること自体が抑止力となり、放置車両や犯罪の発生を減らす効果が期待できます。

さらに、警告表示を設置することで、「放置車両は法的に処分される可能性がある」と利用者に知らせることが重要です。
具体的な処罰内容や警察への通報の可能性を明示することで、利用者が慎重になり、放置車両の発生を未然に防げます。

6-2.防犯カメラと駐車時間の制限

放置車両を防ぐもう一つの有効な方法は、駐車時間に制限を設けることです。
多くのコインパーキングでは、利用時間を最大48時間に設定しています。

このように時間制限を設けることで、長期間車両を放置することが難しくなり、放置車両を未然に防ぐことができます。
防犯カメラの設置も同時に行うと、さらに効果的です。カメラが設置されていることで、駐車場の安全性が高まり、犯罪の抑止効果も期待できます。

6-3.定期的な巡回と清掃

駐車場の管理者は、定期的に巡回や清掃を行うことで、放置車両を早期に発見することが可能です。
清掃や巡回を定期的に行うことで、駐車場が管理されているという印象を利用者に与え、放置車両や不法投棄を未然に防げます。

また、いつも清潔に保たれている場所には、長期間車を放置しにくくなるという心理的な効果もあります。

6-4.地域住民との協力

地域住民との連携も、放置車両の発生を防ぐためには重要です。
地域住民がコインパーキングに目を配り、怪しい車両や不法行為を見つけた際に通報してもらうことで、問題が大きくなる前に対処できます。

定期的に地域の防犯活動に参加したり、情報を共有する場を設けることで、地域全体で駐車場の安全を守る体制を作ることができます。

7.放置車両に関するよくある質問

ここからは、コインパーキングに放置された車両に関するよくある質問にお答えします。

7-1.どれくらいの期間放置されると違法になる？

放置車両に関する明確な期間は法律で定められていません。
一般的には、コインパーキングの利用規約に定められた期間を超えて放置されている場合に違法と判断されます。

利用規約には、駐車可能な時間や、放置車両の取り扱いに関する規定が記載されています。
そのため、コインパーキングごとにルールが異なります。

7-2.撤去費用は誰が負担する？

放置車両の撤去費用は、原則として車両の所有者が負担します。
しかし、車両の所有者が特定できない場合や、連絡が取れない場合は、コインパーキングの運営会社が一旦費用を負担し、その後、所有者に請求することが一般的です。

コインパーキング経営に関するご相談はタイムパーキングへ！

コインパーキングにおける放置車両問題は、単なる景観の悪化だけでなく、収益の減少や法律に触れる可能性など、様々な問題を引き起こします。
しかし、適切な対策を講じることで、この問題を解決し、快適で収益性の高いコインパーキング運営を実現することができます。

この記事では、放置車両が発生する原因や、コインパーキングにもたらす悪影響、そして、放置車両への効果的な対処法について解説しました。

放置車両問題の解決は、コインパーキング経営者にとって喫緊の課題です。
この記事で紹介した情報を参考に、あなたのコインパーキングに合った対策を講じ、快適で安全な駐車場環境を整備しましょう。

タイムパーキングなら豊富な経験と実績で、全面的に駐車場経営をサポートします。
放置車両にお悩みの方は、ぜひ一度タイムパーキングにご相談ください。